メタバースが話題です。
メタバースのなかでも何かと話題の「サンドボックス」をご紹介します。
サンドボックス / The SANDBOXとは?
The SANDBOXはメタバースと呼ばれる仮想空間です。
空間内の土地を購入やレンタルすることでオリジナルのゲーム・アイテム・キャラクター・サービスなどをNFTとして作成し売買することができます。
この世界では仮想通貨 SANDが使われます。
通常のゲームと違うところはユーザーが自分たちの意思で行動し作っていく。
誰にも縛られない世界がサンドボックスです。
サンドボックス|概要
サンドボックスはクリエイター・プレイヤー・企業がお互いに協力して世界を作り、成長できる新しいエンターテイメント・バーチャルワールドを目指しています。
運営会社 | TSB Gaming Ltd (親会社Animoca Brands) |
拠点 | 香港, フィンランド, カナダ, アルゼンチン |
設立年 | 2012年 |
一般公開年 | 2021年 |
ユーザー数 | 2021年末までに 100万人を予想 |
構成 | ETHチェーン (非中央集権型) |
使用通貨 | SAND |
サンドボックス|略歴

- 2012年
初版The SanboxのWindows・モバイル版リリース - 2016年
続編The Sandbox Evolutionリリース - 2018年
モバイルからブロックチェーンシステムに持ち込むことが決定 - 2018年
Animoca Brandsに買収される - 2020年
通貨SANDが Binanceで取引開始 - 2021年
一般公開(ベータ版)
サンドボックス|作ったのは誰?

Sébastien Borget/セバスチャン・ボーゲット
(Facebook, Twitter, LinkedIn)
- サンドボックス共同設立者兼最高運営責任者
- ブロックチェーンゲーム連合(BGA)会長
- Pixowl Inc. 共同設立者兼最高運営責任者
スタートアップ関連の仕事に 13年の経験を持つ起業家であり父親
フランス有数の情報通信技術大学院 Telecom SudParisでコンピュータサイエンスエンジニアの学位を取得
9年間モバイルゲームに携わり過去 3年間はブロックチェーン技術のゲーム導入という最先端の仕事に従事
「私たちはMinecraftやRobloxのような既存のゲームメーカーを破壊することを目指しています」と語る
資金調達とパートナーシップ

サンドボックスは、これまでに多くの資金調達やパートナーシップを繰り返しています。
最初のシードラウンドで 4.2億ドルの資金を調達。
Binance SAND IEOでは大幅な追加資金調達に成功しています。
- 2019年
世界最大暗号資産ファンドHashedを中心に、250万ドルの開発資金を調達 - 2019年
スクウェア・エニックスらが中心となり、現金 83%と暗号通貨 17%の合計 201万ドルを投資 - 2019年
メッセンジャーアプリ Kakao開発のブロックチェーンプラットフォーム Kraytnと提携 - 2020年
Atariとのパートナーシップを発表 - 2020年
Care Bearsフランチャイズ Cloudco Entertainmentとのパートナーシップを発表
有名ブランド・ゲーム会社など 50以上のパートナーと連携しており、パートナー達はサンドボックス内に LANDを確保し展開しています。
Binance、CoinCheckなどが LANDオーナーに名を連ねます。
サンドボックス|できること
サンドボックスは 3つの主要構成でできています。
- VoxEdit
NFTゲームアセットを構築するための3Dボクセルアートアニメーションソフトウェア - Game Maker
サンドボックスでゲーム体験を創造するためのツール - Market Place
NFTアセットを売買する場所
① VoxEdit

VoxEdit(ボックスエディット)
ボクセルモデル作成とアニメーションを行うための独自オールインワンツールです。
モデラー、アニメーター、ブロックエディターの3つの主要機能を備えています。
正方形の3Dピクセルであるボクセルを操作し、オリジナルのアイテム・キャラクター・建物などを自作できます。
作品はGame Makerにエクスポートしてゲームの一部としたり、Marketplaceで資産として販売できます。
② Game Maker
Game Maker(ゲームメーカー)
誰でもダウンロードして使えるPC用のソフトウェアで、プログラミング知識がなくてもゲームが作れます。
ボクセルグラフィックの質が高く、滑らかなで豊かなアニメーションを表現することが可能です。
VoxEditで作られたアセットを使ってゲームを作ることができ、Marketplaceで販売することもできます。
第1回目が大成功を収めたゲームジャムというコンテストの第2回目では、5万SANDの優勝賞金が用意されました。
③ Marketplace
Marketplace(マーケットプレイス)
作品を売り手と買い手が自由に参加できるインターネット上の取引市場です。
ここでは、ASSET(資産・作品)、LAND(土地)、ESTATE(複合土地)を購入することができます。
手数料や運営による介入がなく、クリエイター自身が設定した価格を100%受け取ることが可能です。手数料のないメルカリのようなものです。
①〜③の流れ

- VoxEditで作品を作成
- IPFSネットワークにアップロード
- NFTとしてブロックチェーンに登録
- 作品はASSET資産となる
- MarketPlaceで初期販売開始
- 買い手が購入することができる
サンドボックスベースのゲーム
– MUSHROOM MANIA –

巨大な荒野を探検。キノコのモンスターを倒し、すべてのパズルをクリアしよう
– DRACULA’S CASTLE –

ドラキュラの城「ヴァン・ヘルシング」をモチーフにした魔物ハンターをプレイしよう
– SHINYTURES –

辺境の惑星で失われた生物を復活させよう
サンドボックスのしくみ
4つのネイティブトークン
サンドボックスは 4つのネイティブトークンによって構成されています。
- SAND(ERC-20トークン)
サンドボックスの通貨として機能する - LAND(ERC-721トークン)
デジタルランドの区画を表す - ASSET(ERC-1155トークン)
キャラや建物などゲーム内で作成できる - GAME(ERC-1155トークン)
ゲーム内で作成できるゲーム
ERC-20トークンとERC-721トークン

ERC-20 | ERC-721 | |
種類 | Fungible Tokens | Non-Fungible Tokens |
特徴 | 代替可能 | 代替え不可 |
例 | SAND、BNB | LAND、デジタルアート |
ERC-20トークンは 他の同じ属性のトークンと互換性があるので SANDのような独自通貨に適しています。
ERC-721トークンは NFTと呼ばれ、唯一無二の独自性がありアバター・ウェアラブル・LANDなど世界に一つだけのアイテムに適しています。
ERC-1155トークン
エンジンコイン(Enjin Coin)開発チームによる独自のトークン規格です。
ゲームアイテムの裏付けとして Enjin Coinがスマートコントラクトで格納されています。
サンドボックスを管理するDAO

DAO(Decentralized Autonomous Organization)は サンドボックスの資産やスマートコントラクトを管理しています。
SANDを保有する人は DAOを通じてサンドボックスの今後の運営を決定する投票権を持ちます。
The SANDBOX FUND (サンドボックス財団)

2019年10月
「Game Maker Fund」はゲームを構築・共有・収益化できるクリエイターへ資金提供するため サンドボックス財団を設立。
DAO監督下にて高品質なコンテンツ・ゲーム制作者を奨励する助成金を提供しています。
ATARIやスクウェア・エニックスのゲームなど 15以上のプロジェクトが財団の支援を受け、すでに制作されています。
サンドボックスの評価は財団が資金提供したゲームの評価によって上昇。
さらに大規模な資金提供を可能にする好循環を生み出しています。
サンドボックスの通貨|SANDとは?

SANDとはサンドボックスで使用できる通貨のことです。
SANDの概要
1 SAND | 約0.60ドル |
時価総額 | 約4.1億ドル |
時価総額 ランキング | 136位 |
最大供給量 | 3,000,000,000 SAND |
ユーザーは SANDを使っていろいろな体験ができます。
- 有料ゲームのプレイ
- アバターのカスタマイズ
- ASSETの購入
- LANDの購入
- GEMの購入
SANDの購入方法は?
コインチェックが安心でおすすめです。
\ 登録無料 /
SANDを稼ぐ方法は?

- ASSETを売却する
- LANDを売却する
- ステーキングに参加する
ユーザーは ASSETや LANDの売却で SANDを獲得することができます。
また SANDを一時的にステーキング(預ける)して報酬を受け取ることもできます。
ステーキングとは
仮想通貨を預けるだけで受動的な収入が得られるしくみ。
→高利息でステーキングできるDeFi(分散型金融)が注目を集めています。
サンドボックス|LAND / 土地とは?

サンドボックス上の土地のことです。
クリエイターは LANDの上に作品を構築することができます。
メタバース界ではこのことを『開発』と呼んだりします。
LANDの概要

土地の種類は 3つ。いずれも売買可能です。
① LAND
・土地の最小基本単位
・1 LAND=縦 96m×横 96m×高さ 128m
・最大供給数 166,464個
② ESTATE
・隣接する LANDを組み合わせたもの
・最小 ESTATE= 3×3 (9LAND分)
・S=9個分、M=36個分、L=144個分、XL=546個分
③ DISTRICT
・隣接する ESTATEを組み合わせたもの
・1 DISTRICT 最低 2人のオーナーが必要
・各オーナー、一定量の SAND出資が必要
・DISTRICTの承認は投票で決定
LANDで何ができるのか?
- LANDを売買/賃貸
- LAND内で作成されたアイテムやコンテンツを売買
- ゲームやミュージックライブに課金して参加
など…
すでに LANDで収益が発生しています。
そして LANDの転売市場は大きな盛り上がりをみせています。
※ サンドボックスの土地が日本でも土地が購入できるようになりました。(ヤフーニュース)
・販売開始日時 2021年 12月 21日 12:0
・販売個数 374個
・販売価格 3~4.5 ETH
コインチェック株式会社で販売されています。
※ 購入にはコインチェックの口座開設が必要です。多くの人が購入を控えているので、開設はお早めに。
\ 登録無料 /
LANDの実例
- 2019年12月
初の LANDプレセールは 4時間で完売。いくつかは数分で完売し、100万米ドル以上の売上を達成。 - 2020年3月
続く LANDプレセールは 20分で完売。1,300ETHを超える資金を調達。 - 2020年10月
ATARIのテーマパーク地域に隣接する ESTATEが 210ETH(76,000ドル以上の価値)で販売。 - 2021年2月
3,500人の地主が存在し、LAND全体の価値は 2,500万ドルに相当。 - 2021年4月
16万 6,000件以上の LANDのうち 45% (76,349LAND)がすでに完売。
サンドボックス|デメリットとリスク
まだわからない…

まだ一般リリースされていません。
リリースしたものの「前評判に対してゲームが満足できない」「バグでまともに遊べないなど」ゲーム業界ではよくある話です。
現在実態を伴っていない。いわゆる先行投資による状態です。
LANDの相場は数万円〜数十万円と高額で、誰もが気軽に LANDを購入してアイテムやコンテンツを作って遊べるとはいえません。
人気度

Minecraftのゲームダウンロード数はサンドボックスの 約5倍です。
Minecraftは現在ブロックチェーンに対応していませんが、今後ブロックチェーンゲーム業界に参入する可能性は高いです。
そうなるとサンドボックスが選ばれる何かしらの優位性が求められるでしょう。
投資リスク

デジタルランドへの投資リスクは現実世界の不動産を購入するのとよく似ています。
サンドボックスへの投資は今が時期なのかを十分見極める必要があります。
- 地価が暴落、売却できなくなる
- 人気エリアができて過疎化
- サンドボックス自体が衰退
など…
人が集まり続ける空間を作ることは簡単ではありません。
地球にある不動産が有限と決まっている現実世界とは異なり、仮想世界は無限に作ることができます。
サンドボックス以外の土地が買える仮想空間は他にもあるのです。
サンドボックスニュース
・日本トップ 5!!
サンドボックスの LANDや NFTを購入する国、日本がトップ 5に。
・Geekhashとコラボ
インベントの開催や Twitterを開設し、600人のフォロワーを獲得。月間 50,000インプレッションを達成。
・シニアチームを編成
アルゼンチンに 24、フランスに 11、韓国に 2、日本に 1の割合で配置。AAA企業のビデオゲーム専門家や一流のブロックチェーンエンジニアなどがチームに含まれる。
・Top 50 Blockchain Games Companies of 2020
サンドボックスは 13位、Animoca Brandsは 5位にランクイン。
・SBSソウルゲームアカデミーと提携
韓国で 1,000人のクリエイターとメンバーが参加しており、現在も増加中。
・Avenged SevenfoldがLANDを購入
アメリカのヘビーメタルバンドが、サンドボックスの LANDを購入。